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2015.1.20  フォトサイトのオープンです。

 やっと公開にこぎつけました。昨年夏にはデザインを決定し、もっと早く公開する予定でしたが、雑多な毎日を過ごしているとすぐに時間は経ってしまいます(笑)。

 このサイト制作する上で最も重要視した点のひとつがフォトギャラリーの多様性、つまりフレキシブルな編集可能な機能でした。分野別の大まかなメインメニューは固定してありますが、中に入ってのローカルカテゴリーはCMS(コンテンツマネージメントシステム)により統一や細分化が自在に編集でき、これから増えるであろう新たな未知の作品の掲載にも自由に対応できるようにプログラムしてあります。

 今の時代はSNSが定着し職業写真家でもフェイスブックなどを自身のオフィシャルサイト代わりに使う方も少なくありません。しかし、私にとってSNSではどうしてもダメな点があります。それは写真の圧縮化の問題です。SNSは膨大なフォトデータを扱うので、アップされる写真データを軽くするため自動圧縮化されます。そのため描写のディティールは失われ、グラデーション階調は壊れます。圧縮された画像と非圧縮画像を比較すれば、写真のサイズが小さくても画質の違いは誰でも十分にわかります(いつかその比較写真の掲載もやりたいと思っています)。ですからこのサイトに掲載するすべての写真の圧縮はリサイズ時のごく最低限にとどめてあります。

 デジタル写真を楽しむ上でPCやタブレットは欠かせませんが、写真家にとって各ディスプレイの質の違いは大きな問題です。閲覧者は様々なディスプレイで写真を見ますが、色や輝度、露出などがディスプレイによってとても異って見えます。また、写真のレタッチで何を基準に行うかはとても重要です。多くの写真家がそうだと思いますが、私の場合もやはりプリントを基準にしています。アップルのPCと EIZO のモニターの組み合わせは EPSON PX-5V で出力するプリントとまったく同じ色や露出で表現できるようにセッティングしてあります。大きなプリントを外注する場合でもその色を元に打ち合わせを行います。
ときどき廉価版の古いウィンドウズPCで自分の写真を見てその色や彩度、輝度の違いに愕然とすることがありますが、これはデジタル時代の仕方ない宿命ですね。ただ、サイト閲覧だけなら今後はディスプレイの進化が著しいタブレットの方へ益々加速していくでしょうから、美しいディスプレイの技術は今後どんどん進んで行くと思っています。

 このサイトに現在掲載してある写真については、一部のものを除けば比較的最近(デジタル化してから)撮ったものが中心になっています。昔の銀塩(フィルム)で撮った作品も多大にストックしてありますが、現在スキャナーの調子が悪いことと新たなスキャニングには膨大な時間が掛かるので(特にブロニー版は外注しなくてなりません)、考え方を転換し、要するに過去の作品にはこだわらずに新しく撮ったものを主役にしていこうと思っています。ですから今掲載してあるものも新しく撮影する写真とどんどん入れ替えていこうと思っています。

 最近写真を撮っていて特に感じるのが時間の経過の速さです。この地球の変革の時代に、地上で出会うシーンを写真に残せることに無上の歓びを感じています。
皆さん、今後も Ritz’s Imaging をどうぞよろしくお願いします!

※ 写真は、私が若かりし頃 1984年にあり金をぜんぶはたいて新品で買った Nikon F3 です。このカメラでラティチュードの狭いポジフィルムの露出を学びました。それはデジタル時代になってもとても有益に生きていると思っています。言わば、私の原点です。