order

back to index

2018.9.01  Nikon Z マウントシステム

カタログをもらって見ています、ニコンの新製品。光学性能の向上のために従来のFマウントとは別の大口径マウントで登場した新しいシステムカメラです。Fマウントは1959年にフィルムカメラ Nikon F と共に登場し、現在まで約60年間(私とほぼ同じ歳 w )も採用され続けてきたニコン伝統のマウントですが、今となってはマウント口径が小さく(44mm)、デジタルテクノロジーの飛躍的進化に同調するのに光学的な制約がつきまとっていたのも事実。そこで、口径の大きいZマウント(口径55mm)を採用し、カメラも電子ファンダーを採用して光学ファインダーでは必要なミラーを廃し、フランジバック(レンズから受光センサーまでの距離)を短くすることによって、描写性能のより高いレンズ設計の実現を目的として開発されたシステムカメラです。
このシステムで撮影された実写の海外サイトを見ましたが、凄く高解像された描写が画面中央だけでなく隅々までに均一化されているのにはちょっと驚きました。もちろん隅の像の流れなど微塵もありません。こっちの目の能力は衰えていくばっかなのに(笑)、凄い時代に突入したもんだと思います。ただ、明るいレンズで絞り開放で撮影された幾つかのカットは解像は凄いものの、大きくボケている部分でもなんというかふんわり感がない・・(あくまでも個人的感想)。全体の印象も焦点深度は浅いのにビシッとしすぎてる感じがしました。それは画像処理エンジンのせいなのかレンズのせいなのかよくわかりません。おそらく両方だろうと思いますが、まあ少なくとも今までのニッコールレンズとは違う描写に感じます。
そして価格にも驚きました。今までFマウントシステムの価格は良心的だと感じていましたが、新しいZシステムは高い!。開発に莫大な費用が掛かった故の価格だろうと納得したいとは思いますが・・。そう言えば、今から十数年前に発売されたニコン初の普及機デジタル一眼レフ D100もすごく高かったのを思い出しました(当時私はまだデジタルに移行するつもりはなかったので買いませんでしたが)。新しいZシステムを買うかどうかについては、少なくともすぐには買いません(いや、お金がないので買えません w )。使ってみたい好奇心はありますが、このZシステムが自分のスタイルに合っているかどうかもまだわかりません。以前ソニーのα7を借りたことがありますが、電子ファインダーにはやはり馴染めなかったです。動かないものをじっくり撮るときなどは問題ないと思いますが、舞台撮影や動きのあるポートレートなどではファインダーのクリアさは私にとって絶対条件です。以前よりは良くなったとは言え、今でも電子ファインダーには微細な動きを追うのに僅かでも遅れが確実にあります。でもまあそれらの問題も今後はテクノロジーが進化して解決していくのだろうと思います。
今から数十年前、最初に買ったフィルム一眼レフがたまたまニコンだったわけで、年月が経って機材を他社に買い換えるには多大な費用が掛かるので私はずっとニコンを使い続けていますが、自社製品ユーザーを大切にする点ではとてもありがたいメーカーだと思っています。新システムの発表と同時に、今までのFマウントも両輪としてZマウント同様に開発していくことを発表していたのはとても嬉しく思っています。